ナースコール対策をしないと介護職は倒れてしまう!コールを減らすために必要な考え方をまとめてみました

こんにちは、くろみつです。

介護職11年、介護福祉士、居宅介護支援専門員(ケアマネ)を所持しており、複数の介護施設を担当する管理者をさせていただいております。

悩む介護職
今働いている施設に、頻回にナースコールを押される利用者様がいます。夜勤中も鳴り続けるため、もう疲れました。イライラも我慢できなくなってきているので、抑えられなくなったらと思うと不安で仕方ありません。どうしたらいいでしょうか。

今回は上記について考えたいと思います。

鳴り続けるナースコールは本当に精神的に追い詰められますよね…。

虐待とわかっているから止められますが、ナースコールを抜きたくなったことが何回もあります。

お悩みの解決策は「ナースコールを解消するには、利用者様の本質的な困りごとを知り、医療や家族との連携が重要です。介護職だからと我慢しても良いことはありません。管理者に相談しても解決されないなら転職すべき!」です。

この記事に書いてあることを実践すると

①利用者様の困りごとが改善され、ナースコールの回数が減ります。

②ナースコールで疲れた時にどうすればいいかわかります。

なぜなら、管理者として100件以上のナースコールを改善してきた経験があるからです。

また、私自身が夜勤中のナースコールで限界を迎え、ポータブルトイレで排泄中の利用者様の前で泣いてしまった経験があります。

当時はナースコールの幻聴が休みの日でも聞こえていたため、ゆっくり休めた記憶がありません。

だから、鳴り続けるナースコールの対応がどれだけ大変か痛いくらいわかります。

介護職はナースコール対策をしないと危険

介護職は過密なスケジュールでラインが組まれていることが多く、本当ならお話を傾聴したい場面でも、時間がなくて満足に聞けないことばかり。

ナースコールが鳴っても、日勤帯であれば、管理者や介護職同士でフォローできますが、夜勤であれば自分でなんとかしなければなりません。

また、ナースコールを押された理由が「それって本当に今じゃないとダメなの?」と思うようなことも多いです。

少しでも気持ちに余裕があれば笑顔で対応できるのですが、精神的に追い込まれている時は、感情のコントロールが非常に難しくなります。

利用者様にきつい言い方をしてしまったり、イライラした態度が出てしまった経験はどんな介護職でもあるはずです。

そんな自分に対して、「ひどいことをしてしまった…。」と自己嫌悪して落ち込みます。

イライラ→自己嫌悪がしょっちゅう起これば、誰だって疲れます。

ナースコールを改善するには、介護職だけの力では難しいです。

医師、家族様など利用者様に関わる全員がチームとなって取り組む必要があります。

ナースコールの対策は介護職だけでは難しい

ナースコールを押される理由は様々です。

ナースコールが鳴り続けるのは、介護職の対応が悪いからと考えている限り、根本的な解決はできません。

重要なのは、利用者様は何に困ってナースコールを押されているのか知り、困りごとを根本から解決することです。

表面上の訴えだけでなく、本当の困りごとは何か?を考えましょう。

それでは、鳴り続けるナースコール4種類とその対策をご紹介します。

施設入所に納得されていない

施設入所される際に、利用者様がご納得されていることは最低条件です。

しかし、疲れ切った家族様は嘘の理由を説明し、施設入所をゴリ押しされることがあります。

私の担当している施設にも、「話を合わせてほしい」という相談はよくあります。

ご納得されていない方が嘘の説明で入所されたら、どうなるか想像してみましょう。

入所直後は「一時的なものだから…。」と我慢されていた入所者様も、日が経つにつれて、「いつになったら帰れるんですか?」と不安になられます。

そして、帰ることができない苛立ちから、頻回にナースコールを押されたり、職員や管理者に問いただされる行動を起こされます。

誤解を恐れずに言うと、これって利用者様からしたら監禁みたいじゃありませんか?

そして、悪質な施設では「帰宅願望が悪化している。問題行動だ!」という捉え方をされます。

自分も同じ立場なら、同じこと言うはずです。

しかし、介護施設では、まだまだこういった対応が課題となっています。

では、入所にご納得されていない利用者様にはどのように対応すればよいのでしょうか。

入所に納得されていない場合の対応
①現状と入所経緯について関係者で共有する

②しっかりとした説明が必要な理由を関係者に理解していただく

③どのように説明するかを話し合う

④説明した場合に予測される反応、その対応方法について話し合う

⑤利用者様に説明する

⑥利用者様・家族様共に困らないようにフォローする

このような問題を防ぐには、入所時にご納得されているかの確認を徹底することが重要です。

認知症や精神疾患の症状が強い

・認知症の短期記憶障害により、なぜここ(施設)にいるのか記憶を保持できない

・認知症の周辺症状が強い

・精神疾患の不安障害や強迫性障害が強い

など、認知症や精神疾患により、ナースコールを押し続けられる利用者様もいらっしゃいます。

病気が主な原因のケースは介護職の力だけでは対応が難しいため、専門医の協力が必要です。

では、認知症や精神疾患の症状が強い場合はどのように対応すればよいのでしょうか。

認知症や精神疾患の対応について
①関係者で情報共有とゴールを設定する

※ゴールとは、「ナースコールを100回/日から30回/日に減らすが、覚醒や歩行状態には支障が出ないようにする。」などの取り組み目標のこと。

ナースコールを0回/日に近づけるほど、利用者様はお薬によって能力低下するリスクがあるため、慎重に検討しましょう。

②3日~1週間くらいを目安に、詳細な行動記録をとる

③行動記録をまとめ、専門医に相談する(ゴールを共有しておく)

④お薬が処方された場合は、処方から2週間の行動記録をとる

※歩行や覚醒状態など、問題が発生した場合は、すぐ専門医に相談しましょう。

⑤行動記録を持って次回予約日に受診する

ゴール設定→行動を記録→専門医受診→薬処方→行動を記録→専門医受診

といった流れで、薬の調整と介護職の対応方法の工夫がメインとなります。

※取り組み期間は最長3か月程度にしないと、介護職に負担がかかりすぎるリスクがあります。

施設の判断でナースコールを隠したり、抜いたりするのは虐待ですので、ご注意してください。

痛みが強い

痛みの出る動作を観察し、できるだけ痛みのないよう介助することは介護職で可能です。

もちろん、理学療法士の意見などいただけれることが理想です。

しかし、痛みを治療したり、お薬によって緩和しないと、利用者様は苦しみ続けます。

痛みの訴えがある場合の対応
①痛みを観察し、整形外科や内科など、適切な科を受診していただく

②日常生活や介助する上での注意点など先生に確認し、施設で情報共有する

③薬の処方や治療後は痛みの変化を記録し、次回受診時に先生に相談する

※痛みが改善されない、別の問題が発生する等あれば、医師に相談しましょう。

痛みによって日常生活に支障が出ている可能性があるので、アセスメントの見直しも並行して行いましょう。

寂しい

寂しさに関しては、医療の力を借りても解決できません。

「寂しいからちょっと来てもらえませんか。」というナースコールの対応は非常に難しいです。

介護職が訪問中は寂しさもマシになるのですが、部屋から出た途端にまた寂しくなります。

寂しさの訴えがある場合の対応
①利用者様が役割や貢献感を感じられるよう取り組む

利用者様の生活歴や能力を確認し、役割を持ってもらえないか関係者で話し合いましょう。

「自分は役に立っている」と感じることができれば、寂しいという感情にも変化が起きます。

②家族様に来訪いただける目的を作り、来訪しやすい環境を整備する

施設が全部やってくれると、負担が減るので喜ばれる家族様はたくさんいます。

しかし、やりすぎると来訪目的を奪うことに繋がり、来訪が少なくなります。

家族様の負担も考慮する必要はありますが、最低でも月1回程度は来訪いただける目的を作るということも大切です。

物品の補充をお願いするなど、無理のないことから相談してみましょう。

また、面会簿の廃止や来訪時に笑顔で挨拶など、家族様が来訪しやすい環境を整備しましょう。

③利用者様の人間関係構築をサポートする

人間ですので、性格や相性の違いがあります。

本当に一人が良いとおっしゃる方に無理強いはダメですが、寂しさを感じておられる利用者様が施設内や外部の方と交流を持てるようにサポートすることも大切です。

食事の席が決まっているのであれば、お試しで相性の良さそうな方の近くの席を提案することもいいでしょう。

近隣の学校や幼稚園にお互いイベントをやってみませんかと提案する、傾聴ボランティアに来ていただくなど、施設の方以外と関わる機会を作ることも刺激があっていいですね。

こうすれば寂しくなくなるという対策はないため、やれることから試してみましょう。

介護職だからって無理してはいけない

ナースコールを押される理由は多すぎて全ては書けません。

医療と連携して改善できるケースもあれば、精神病院に入院治療しないとお手上げなケースもあります。

介護職の対応が悪いから、ナースコールが鳴り続けるわけではありません。

介護職だからといって、

・自分の対応が悪いからだ

・これくらいは耐えるのが介護職の仕事だ

・皆も文句を言わずに頑張っている

・どうせ管理者に相談しても変わらない

などと思わないでください。

介護職だって人間なんです。

管理者に相談しても改善が見られず、ナースコール対応に疲れたなら、異動や転職を検討してください。

ナースコールが鳴り続け、精神的に追い詰められたら、どんな介護職でも感情をコントロールできなくなります。

虐待してしまう最悪の可能性だってあります。

あなたを救えるのは、あなただけです。

まとめ

お悩みの解決策は「ナースコールを解消するには、利用者様の本質的な困りごとを知り、医療や家族との連携が重要です。介護職だからと我慢しても良いことはありません。管理者に相談しても解決されないなら転職すべき!」です。

鳴り続けるナースコールに介護職は疲れ切っています。

ナースコールを改善するために重要なことは

①利用者様の困りごとの本質を知る努力をする

②困りごとの解決は介護・医療・関係者がチームとなって取り組まないと解決しない

ということです。

管理者に相談しても、改善のために動いてもらえなかったり、大変さを理解してもらえなかったりする職場もあります。

介護職だから我慢しないといけない、なんてことはありません。

あなたは十分頑張っています。

限界が来る前に、異動や転職を検討してください。

以上、「ナースコール対策をしないと介護職は倒れてしまう!コールを減らすために必要な考え方をまとめてみました」でした。

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