介護職が服薬事故をなくすための分析と対策について。現役管理者が徹底解説します。

くろみつ
こんにちは、くろみつです♪

@kuromitsu_kaigo

悩む介護職
こんにちは。

うちの介護施設で服薬事故がなくなりません…。

どうやったらなくすことができますか?

くろみつ
服薬事故ってどこの介護施設でもありますよね。

私の担当施設でも服薬事故が多いところはあります。

原因と対策をご紹介しますね。

結論
・個人因子or環境要因かを見極める

・まとめず個別に分析する

・1年後も継続できる対策を立てる

・服薬事故=利用者様の死と認識する

・根性論ではなく仕組み化

1つ1つ徹底することが服薬事故を防ぎます。

記事を読むメリット
・服薬事故の原因

・服薬事故の分析方法

・服薬事故の再発防止策

・服薬事故に対する心構え

がわかります。

なぜなら、今まで30施設以上の服薬事故を改善してきた経験があるからです。

継続できない無茶な対策は現場の負担が増えるだけなのでやめましょう。

服薬事故をなくすために介護職ができる分析と対策

服薬事故は利用者様の命に係わる重大な事故です。

介護事故として行政事故報告書の提出が義務化されている行政区も結構存在します。

降圧剤を重複して服用してもらったことで血圧が下がりすぎてご逝去された事例もあったり、うっかりミスでは済まないという認識が介護職には求められます。

個人因子か環境要因かを見極める

個人因子と環境要因
【個人因子】

不誠実で確認を怠る等、個人の問題

【環境要因】

事故が起こりやすい環境や不十分な対策など、全体の問題

・決められた対策をきちんと守っていたか?

・対策自体に無理はないか?

を確認して見極めましょう。

確認を面倒くさがって飛ばす介護職もいるので注意してください。

焦って薬袋の読み上げを忘れた

薬が入っている袋が一包化されていれば、

・名前

・日付

・いつ飲む薬か(朝・昼・夕・眠前など)

という情報が印字されています。

きちんと読み上げしておけば服薬事故は防げるはずですが、

過密なスケジュールのせいで、焦って薬の読み上げを忘れることがあります。

分析と対策
分析①:援助前後の時間配分は適切か?

対策①:余裕を持った時間配分に変更する

 

分析②:他の介護職も時間に余裕がないか?

対策②:不慣れや要領の問題であれば時間に余裕ができるよう同行指導する

薬袋の読み上げを飛ばした

くろみつ
めんどくさかったってなんだよ!

時間に余裕はあるが、

・自分は間違えないという思い込み

・面倒くさい

など不誠実な理由で薬の読み上げを怠る介護職もいます。

分析と対策
分析①:同種の事故を起こしていないか?

対策①:面談して指導記録を残す

 

分析②:指導で改善できそうか?

対策②:YES→面談して指導記録を残す NO→援助から外す

不誠実な介護職の場合、面談&指導記録を残すを繰り返して

改善が見られない場合は指導記録をもとに退職いただく必要があります。

正しい手順を踏む必要があり、かなり大変ですがきっちりやりましょう。

視力の問題で薬袋を読み間違えた

高齢の介護職に多いですが、薬袋に書いてある情報を視力の問題で読み間違えることがあります。

分析と対策
分析①:視力を補助する眼鏡などは適切か?

対策①:視力に合った眼鏡を準備してもらう。大きいルーペなどを活用してもらう。

 

分析②:どれくらいの文字なら読めるのか?

対策②:薬袋の印字を工夫する

視力の悪い介護職でも間違えない表記の工夫は非常に重要です。

一包化されておらず1種類忘れた

一包化とは、処方された薬を1つの薬袋にまとめてもらうことをいいます。

私達が風邪などで薬をもらった場合、薬ごとに袋が分かれていますよね?

一包化は無料ではありませんが、服薬事故を減らすには必須な対策です。

一包化できていないのは完全に環境要因なので、

なぜ一包化されていなかったのか?を分析して、

できるだけ早く一包化してもらうよう依頼するだけでOKです。

※薬袋が1か月分連続して繋がっている管理方法も反対側を飲んでもらうなどで事故が発生しやすいのでオススメできません

※一包化された薬袋にホチキスなどで薬がついていることもあります。薬カレンダー内に薬が残るリスクがある場合は管理方法を見直しましょう

頓服の申し送りができていない

尿路感染などの診断が出ると、抗生物質が3日間など頓服が処方されます。

何らかの理由で頓服の申し送りができておらず、服薬援助が抜けてしまう事故は後を絶ちません。

分析と対策
分析①:申し送りを失敗した理由は何か?

対策①:分析した結果から、再発防止策を立てる。

※現場負担が増加して継続できない申し送り方法を提案するのはやめましょう

アセスメントが不十分

手が震える利用者様の介助方法が、

「薬を小皿にお出しする」

となっていることがあります。

アセスメントが不十分だと、落薬や誤薬のリスクが増します。

アセスメントの視点
・薬の認識や飲み方の理解はどこまで可能か?

・視力に問題ないか?

・手の動作に問題はないか?

・口を開ける、閉じる、嚥下状態などに問題はないか?

など細分化してアセスメントする必要があります。

問題があれば、

①原因を除去できないか?

②補助具や環境整備で改善できないか?

③介助を入れる

という手順で適切な支援を行いましょう。

過剰介助は利用者様の能力低下を招き、依存傾向を生むので注意しましょう。

別のことに気を取られて見逃す

利用者様の能力によって違いますが、服薬介助の基本はしっかり飲み込まれるまで見守りが必要です。

しかし、ナースコールや利用者様からの声かけなどに反応している間に薬を落とされていることがあります。

一瞬の出来事なので気付くのも難しいです。

①飲み込まれるまで見てから次を対応する

②薬を飲むのを待ってもらって先に対応する

など中途半端な対応にならないようにしましょう。

薬を重複して服用させてしまう

飲み忘れよりも高リスクなのが薬を重複して服用させてしまう事故です。

分析と対策
分析①:重複した理由は何か?

対策①:服薬カレンダーを活用して空袋を入れるようにする

対策②:誰が対応するか明確にし、思い込みを排除する

 

対策③:薬のダブルチェックを活用する

対策④:複数の利用者様に対して同時に介助しない

服薬事故=利用者様の死と認識する

死 悲しい 絶望 辛い 服薬事故

服薬事故は一部の介護職が繰り返し起こす傾向が強いです。

そういう介護職に限って、

「1回服薬事故したって大丈夫でしょ。」

という感覚を持っています。

実事例ですが

 東京都足立区の特別養護老人ホームの職員が入所者の80代男性に別の入所者の薬を服用させ、その後、男性が死亡していたことがホームや警視庁への取材でわかった。施設側は誤りを認めて家族に謝罪。男性は特定の薬にアレルギーがあったといい、同庁は死亡との因果関係を調べる。

ホームや綾瀬署によると、14日午前7時40分ごろ、複数の入所者がホーム内のホールで朝食をとった後、死亡した男性を担当した職員が男性の隣に座っていた入所者の薬と取り違えて飲ませてしまったという。男性は昼ごろから意識がもうろうとするなどしたため病院で点滴を打つなどして夕方にはホームに戻ったが、15日未明に呼吸困難となって病院に搬送され、同日朝に死亡した。

※朝日新聞より引用

埼玉県内の特別養護老人ホームにおいて認知症を患う入所者に別の薬を誤って服薬させるなどの服薬・配膳ミスによる誤嚥事故が相次ぎ、昨年には入居者2人が死亡する重大事故も発生していた事実を明らかにした。

※ケアマネタイムスより引用

※具体的な介護施設名は削除しています

上記のように、服薬事故での死亡事例は珍しいことではありません。

服薬事故=利用者様の死

と認識を持ってもらえるよう、繰り返し指導していくことが重要です。

何回言っても理解してもらえない介護職は服薬介助から外すことも必要になります。

やる気や根性論で服薬事故は防げない

服薬の事故報告書に「二度と服薬事故を起こさぬよう頑張ります。」と書いてある場合があります。

しかも、管理者印が押されているから2重で驚きです。

やる気や根性論では服薬事故は防げないので、具体的な再発防止策を立てましょう。

継続できない無茶な対策を立てるのではなく、今後も無理なく継続できるような仕組みを作るのです。

くろみつ
その対策は1年後も継続できて習慣化されてそうですか?

この問いに対して、「う~ん…」と悩んだ場合は対策を見直しましょう。

まとめ

服薬事故を減らす取り組みはどこの介護施設でもやっていますが、

ゼロにできていない現実があります。

「私は服薬事故したことないから大丈夫。」

という慢心が利用者様の命を奪うということを肝に銘じておきましょう。

本日も介護クエストをお読み頂きありがとうございます。

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くろみつ
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