介護職が転倒事故を予防する対策を動作ごとに分割して解説します。転倒リスクゼロ=自由ゼロなので家族様に理解してもらいましょう

くろみつ
こんにちは、くろみつです♪

@kuromitsu_kaigo

知りたい介護職
こんにちは。

うちの介護施設では転倒事故が結構あります。

常に見守ることはできないので、どうしたらいいか教えてもらえませんか?

くろみつ
転倒事故って骨折に繋がったりするので、なんとか防ぎたいですよね。

転倒事故を予防する対策や考え方をご紹介します。

結論
転倒事故をゼロにするのは不可能です。

家族様にも転倒リスクゼロ=自由ゼロということを理解してもらいましょう。

アセスメントをきっちりすることが利用者様の自由を守ることに繋がります。

転倒事故の対策を書きましたので、参考にしていただければと思います。

記事を読むメリット
・転倒事故の考え方

・転倒事故のアセスメント方法

・転倒事故の対策

がわかります。

なぜなら、介護施設の管理者として常に転倒事故に関わってきた経験があるからです。

家族様はリスクを重視される傾向にありますし、介護施設の特性上も安全重視にならざるをえません。

しかし、転倒リスクをゼロにしようとすると最終的には身体拘束するしかないという結論に至ります。

誰もそんなことを望んでいないので、正しい考え方を持つ必要があります。

介護職が転倒事故を予防する考え方

転倒を予防するために、〇〇をしたら良いという正解はありません。

急を要する場合はすぐに移動援助を追加しますが、基本的には

 

転倒事故を予防する考え方
①アセスメント

②能力低下原因の除去

③環境整備

④補助具の活用

⑤移動援助の継続

 

上記の流れでご自身で安全に移動できないか考えましょう。

しっかりアセスメントする

歩行の流れは

①寝返り

②起き上がり

③座位

④立ち上がり

⑤立位

⑥歩行(移乗)

という6つで構成されています。

1つ1つ分割して能力をアセスメントし、

どの動作時に転倒のリスクがあるか把握することが大切です。

能力低下の原因を除去する

転倒のリスクがある利用者様にはすぐに移動介助が追加されます。

それ自体に問題はないのですが、移動介助が入ったからOKと終わってしまうのは良くありません。

能力低下の原因
・薬の作用や副作用の影響

・痛み

・視力低下や視野狭窄

・筋力低下

・感覚の鈍化

・注意力や集中力の低下

・パーキンソン病など病気の影響

・認知症や精神疾患の影響

など、能力低下の原因は様々あります。

能力低下の原因を除去する方法

①治療による根本的解決

②痛み止めなどの緩和

③降圧剤などの予防や維持

④リハビリなどによる改善

そして、できることは結構あります。

環境を整備する

くろみつ
転倒はホールで起きてるんじゃない!居室で起きてるんだ!

転倒事故の多くは居室内で一人にいるときに起こっています。

転倒しやすい環境
・床に物が散乱している

・小さな段差がある

・カーペットで引っ掛かりやすい

・暗くて見えにくい

・ふらついた時に持つところがない

・靴のかかとを踏んでいる

・滑りやすい床

環境整備は転倒した時のケガ予防の観点からも有効です。

特にトイレや洗面所の移動は1日中でも回数が多いので環境を整えましょう。

補助具を活用する

昔は「能力低下=介助の追加」という考え方が当たり前でした。

今は自立支援の考えも浸透してきており、福祉用具などの補助具も豊富になってきました。

「自分だったらどうか?」という考え方は非常に重要で、

自分が筋力低下した場合、いきなり介護職に移動のたびに見守られたらどうでしょう。

きっと嫌だなと思うはずです。

利用者様も同じで、可能な限り一人で自由に生活したいと考えています。

・手すり

・杖

・歩行器

・車いす

など、様々な機能の物があります。

どうやったら安全に一人で移動してもらえるかな?と考えることが大切です。

移動介助を継続する

・能力低下の原因除去

・環境整備

・補助具の活用

この3つをやっても一人で移動してもらうのは転倒リスクが高い場合、移動介助は継続的に必要です。

介護職が転倒事故を予防する対策

くろみつ
ベッドから転落したらナースコールを押せない環境を見たことがあります…

各動作ごとに具体的な対策を書いていきますね。

寝返り、起き上がり時の転落

寝返りや起き上がり動作の段階だと、転倒というより転落です。

寝返りや起き上がり時の転落
【転落予防】

・幅広のベッドを使う

・床での生活(介護職嫌がる…)

※4点柵で囲むのは身体拘束になるのでやめましょう

【転落時のケガ防止】

・超低床ベッドを使う

・転落した場合のケガ防止マットを敷く

座位時の転落

座位動作の段階も転落になります。

体幹の筋力があまりない利用者様の場合、座位姿勢が保持できず倒れます。

座位時の転落
【転落予防】

・高さに調整できるベッドを使って足裏が床につくようにする

・利き手側に支えとなる手すりやL字バーを設置する

【転落時のケガ防止】

・足裏を置くスペース以外にマットを敷く

立ち上がり、立位時の転倒

立ち上がり、立位動作からは転倒になります。

下肢筋力や体幹筋力がない利用者様はバランスが保てず転倒します。

立ち上がり時の転倒
【転倒予防】

・高さに調整できるベッドを使って足裏が床につくようにする

・利き手側に支えとなる手すり(縦が良い)やL字バーを設置する

・滑りにくい足に合った靴を履いていただく

【転倒時のケガ防止】

・ヒッププロテクターやヘッドギアを使う(導入難しい…)

・足裏を置くスペース以外にマットを敷く

歩行時の転倒

歩行時の転倒
【転倒予防】・滑りにくく足に合った靴を履いていただく

・床に物が落ちていないよう環境整備する

・段差などを解消する

・歩きやすい床材に変更する

・センサーライトなど照明の工夫

・室内に手すりをつける

・歩行器を使用する

・車いすを使用する

・安定した家具を伝って歩けるよう配置する

・休憩できる椅子を配置する(回転椅子×)

歩行時の転倒事故をゼロにすることは不可能です。

自由を守りつつ、転倒をできる限り防ぐためにできることは全てやりましょう。

転倒事故は事前の話し合いが重要

介護施設に預けたら安全で安心くらいの感覚を持った家族様はたくさんいます。

 

話し合う手順
①具体的な転倒リスクを共有

②転倒をゼロにできないことの説明

③利用者様や家族様の希望の共有

④総合的なケアの方針の決定

⑤転倒リスクに関しての合意

 

上記のような手順で話し合いをしておかないと、利用者様がケガするだけでなく、訴えるなどの問題に発展する可能性もあるので細心の注意が必要です。

介護職は利用者様の味方でありたい

くろみつ
介護職やケアマネは利用者様の味方でいたいものです

介護施設の特性上どうしても安全重視にならざるを得ません。

家族様が安全を重視するタイプの場合、利用者様の行動はかなり制限されます。

そうならないように、アセスメントをしっかり行い、自由を守ることが大切です。

まとめ

転倒をゼロにすることは不可能です。

①アセスメント

②能力低下原因の除去

③環境整備

④補助具の活用

⑤移動援助の継続

という手順で転倒事故を減らしていきましょう。

サービス開始時や担当者会議で転倒リスクについて話し合うこともお忘れなく。

本日も介護クエストをお読み頂きありがとうございます♪

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